米国グリーンカード | 詳しく解説
Green card 移民 Visa は正式には "Legal permanent resident" と呼ばれ、米国への出入国に制限がなく、職業の選択も自由で滞在期間制限もありません。また財産の移動も自由になります。更に、5年間、税務申告納税等の基本的義務を果たし社会的に健全に暮らせば、米国市民権を申請することが出来ます。米国移民局から永住権を認められますと、通称
Green card、正式には "Alien registration card (外国人登録証)" が発給されます。有効期限は10年、更新可能なことから実質的に米国永住が可能となります。
渡航と居住条件 :
渡航 VISA が付与されたら 6ケ月以内にアメリカへ渡航することが義務ずけられます。米国入国の際には指紋押捺をしなければなりません。この条件を満たすと
1年の滞在許可が与えられ Green card が入国後 2 - 8週間程度で米国内の住所に送付されます。また "Social security
number (社会保険番号)" を申請取得します。この "SSN" (Social security number)
は自動車運転免許 銀行口座開設 医療サービス 手続き クレジット等の申込時に必要となります。しかし日本のお仕事の都合などで日本にまだしばらく居住が必要な場合は
Landing の為に米国に渡航後、すぐに日本に戻ることも可能です。しかし Green card 保持者は基本的に米国に居住することが前提となっております。米国外への旅行、出張について、4ケ月以内の旅行は
Green card 維持に全く影響はありませんが 4ケ月以上の滞在の場合は再入国時に詳細の質問を受けるケースが多くなります。また米国永住の意思を表示する意味でも
6ヶ月に一度は渡米されることが望ましいといえますが、最近は、1年以内の米国外滞在であれば再入国にあたってトラブルとなるケースは少なくなっている模様です。しかしこれは米国永住権保持者として納税等の義務を果たしていることが前提となります。
1年以上米国外に出国する場合は、予め再入国許可証 "RRP" (= Resident re-entry permit) を取得しておく必要があります。この
"RRP" は最高 2年の期限で許可、理由として "業務内容の証明等" が必要な場合もあります。
Green card 永住権と米国市民権の違い:
主要な差異は参政権の有無と国籍です。社会保障等は基本的に類似しますが、詳細要件で異なる部分もあります。永住権を取得した日本人でも米国市民権申請をしないのは、日本では二重国籍を認めておらず、米国など海外の国籍
(市民権) を取得すると、日本の市民権を失い、日本の年金受給等資格を失う場合があるからです。
納税 Taxation:
Green card 保有者は、全世界での所得が米国で課税対象となります。しかし日米間の様に "相互租税条約" を締結している国との間では、対象国で課税されていれば米国では非課税となります。米国では基本的に納税者は確定申告を行います。米国赴任
企業勤務者の場合は、日本の源泉徴収と同じ形態で納税するケースが増えております。
Green card 保有者の義務:
Green card を取得すると、納税義務の他に 18 - 26歳の男子には兵役義務が生じます。兵役義務を拒否することは出来ますが、将来市民権の申請に制限が出てきます。
DV Program 以外の Green card 取得 :
米国 Green card の取得は極めて難しくなっています。DV Program 以外で取得する方法として下記のカテゴリーが考えられます :
1. 米国市民、Green card 保持者との婚姻。
2. 米国内での出産。
3. 米国企業への就職。
4. 米国への投資。
上記 (1) は申請後に直ぐ Green card が発給されるわけではなく、(2) については原則、米国で出生した子が成人 経済的に自立してから申請資格が得られます。(3)
は受入枠数も大幅に制限されており申請資格要件が極めて厳しくなっています。投資については US$500,000 ~ US$1,350,000
といった必要投資金額だけでなく、米国での新規雇用創出等の追加要件があり、ビザ不認可・投資リスクが伴います。
☆ EB-5 米国投資永住権の解説
☆ グリーンカード維持の条件
関連用語:
Re-entry permit (再入国許可) ⇒ Re-entry permit 解説
Advance parole (事前入出国許可) :
非移民ビザで米国に居住している方が「移民への資格 ステータス変更」を行い、米国内で面接を待機している期間中に特別な事情で一旦米国から出国する必要がある場合、事前に「出国許可」を取得するもので業務上
家族の事情による理由であれば通常、認められます。Advance parole を取得せずに米国から出国した場合、移民へのステータス変更申請を放棄したものと見なされます。但し、米国外の米国大使館
領事館で面接を受ける場合は Advance parole を申請取得する必要はありません。